uotani aki

2021年4月7日3 分

できる飼い主の習慣

「私たちの食事中に、ウチのいぬはいっつもその辺の物を咥えてどっか行くので落ち着いて食事できません…

もう少し、ジッとさせることってできませんかね?」


 


 


 

「なるほど…簡単な方法がありますよ、変動比率強化スケジュールを使うのです」キリッ


 


 


 

「…は?」


 


 


 

あなたも、

効果的で持続力のあるこのトレーニング方を、日常で見事に使いこなしているのことをご存知でしょうか?


 


 


 

たとえば、

家での食事中

あなたのワンちゃんは、テーブルの下で食事が終わるまで、ずっと待機していることありませんか?


 


 


 

 


 


 


 

あなたは、そのようにトレーニングしたのでしょうか?


 


 

おそらくは、していないと思います


 


 

「気づいたら、うちのワンコは食事中テーブルの下にいるようになったかな」という方がほとんどではないでしょうか


 


 

では、なぜテーブルの下で待機するようになったのでしょうか?


 


 

あなたの愛犬は、食卓テーブルから良い匂いがするから、とりあえずテーブルの近くにいた


 

 

突然なんの合図もなく、食べ物が落ちてくることに気づいた


 

 


 

「あ」っと


 

なんかの拍子に、食べ物を落としてしまうことってありますよね


 

 


 

そして、落ちるところは、だいたいテーブルの下あたりです。そんな遠くには飛びません。


 


 

イヌはそれを見逃しません


 


 

「ぱく」っと食べてしまいます


 


 


 


 


 

はじめはテーブルから少し離れたところにいたが、次第にテーブルの下に移動。

そこで待機するようになる


 


 


 

次からも同じ状況になったら、落ちてくる食べ物目当てにテーブルに近づきます


 


 


 

しかし、毎回毎回の食事中にポロポロと食べ物を落とす人は、少ないと思います。


 


 

犬は何も得ることができない日もあるでしょう。


 


 

それでも、家族の食事が終わるまでどこにも行かず、ずっとテーブルの下で待機していませんか


 


 


 

おめでとうございます


 

見事トレーニング完了ですね


 


 


 

あなたは、「変動比率強化スケジュール&変動時隔強化スケジュール」を華麗に使いこなし、「テーブルの下で大人しく待機させる」という行動を定着させました


 


 


 


 

これは、多くのドッグトレーナー🐕が、

通常のトレーニングで取り入れている方法です。


 


 

それを、あなたは自然にかつ適切にやってのけました


 


 


 

「は?変動ひ…なんだって?」


 


 

「簡単に言うと、ご褒美がランダムでもらえるということです」


 


 


 

要するに

"テーブルから食べものが落ちてきて食べられる"

ということが、犬の行動の動機(ご褒美)になっています。


 


 

そしてそれが、ある一定の時間中、不規則に手に入れられるということです


 


 


 

一定の時間中とは、食卓でご飯を食べている間のことです。


 


 


 

変動比率強化スケジュールは、人間の社会でも応用されています。


 


 

例えば、パチンコ・スロットなどのギャンブル、ソーシャルゲームのガチャなどです。


 


 


 

変動比率強化スケジュールをつかえば、相手を『下手な鉄炮数うちゃ当たる』状態にさせることができます。


 


 

逆に言うと

その行動を止めさせるのが難しくなります。


 


 

相手を、いわゆるギャンブル依存症や、ソシャゲ廃人とすることが可能です


 


 


 

よい行動ならば問題ありませんが、望ましくない行動の場合は改善に苦労することになるでしょう。


 


 


 


 

ちなみに


 

「人の食べ物をあげると、それをねだるようになるから良くないんじゃないの」


 


 


 

そう思われる方もいると思います。


 


 


 

私の意見は、別にあげても良いと思っています


 

むしろ、ひとが食べるものは少量なら

保存料がたくさん入っている犬用のオヤツより健全です


 


 

もちろん、中毒を起こす食べ物(チョコレート・ネギ類など)は絶対ダメですがね


 


 


 


 

冒頭の質問者さんにアドバイスすることは


 

「食事中の時、あなたが食べている物が、犬にとって害がなければ、ちょこっとお裾分けしてあげましょう」


 


 

っということです


 


 


 

トレーニングでもなんでもないですね

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