uotani aki

2021年10月23日5 分

リードに繋がれているイヌは、相手のイヌをどのように見ているか?

最終更新: 2021年10月27日

🐾そもそもリードという概念がない!?

日本では犬を散歩する際には、リードの装着が義務付けられています。

リードの装着は周囲の人の安全だけでなく、犬の安全を守るためにも欠かせません。

しかし、それを理解しているのは人間だけです。

犬には”リード”という概念がなく「リードとは何なのか?なぜリードをつけるのか?」といったことを理解していません。

🐾リードは犬にとって安心材料にならない

例えば、散歩中にノーリードの犬がいると「こっちに来るんじゃないか?」と心配になったり、少し怖くなったりしますよね。愛犬が犬嫌いならなおさらかもしれません。

しかし、相手犬にリードがついてて、飼い主さんがそれを持っている状況であれば、そこまで心配をされる方は少ないと思います。

私たちは、犬にリードがついているから安心できるのです。

一方、犬の場合はどうでしょうか?彼らはどう見ているのでしょうか?

犬は「自分がリードに繋がれているときには行動が制限される」こういったことは、経験から学習しています。

しかし、相手犬にリードがついているからといって、それはあなたの愛犬にとって安心材料にはなりません。

犬目線では『散歩中に見かける他の犬たちは皆ノーリードで散歩している』ような状態です。

もしあなたの犬が、他犬に苦手意識があるとしたら

「もしかしたら相手がこっちに走ってくるかもしれない・・襲われるかもしれない」そんな恐怖を日々抱いてることでしょう。

その上「自分はリードに繋がれていて行動が制限されている、逃げたくても隠れたくてもできない」このような心理状態の可能性もあります。

想像しただけでも、良くないストレスに晒されていることでしょう。

そして、このようなストレスは、リードに繋がれているお互いの犬同士が感じています。

つまり、それぞれの犬が「自分は行動が制限されていて、相手は自由だ」と感じているということです。

🐾リードの扱いが大事

■知らないうちに吠えるトレーニングをしている

個体差はありますが、リードに繋がれて散歩中している犬は、ただでさえストレスが多い状態です。

にもかかわらず、飼い主がリードでショックをかけたりすると、犬は余計にパニックに陥ります。

例えば、散歩中に他犬(人)に吠えた時に、「こら!」(リードちょんちょん)としていませんか?

または、他の犬(人)をジーっと見ている犬に対して「ほら!いくよ!」(リードちょんちょん)としていませんか?

こういうことを続けていると、”必ず”吠えるようになります。

あまり馴染みがない人が多いと思いますが、犬に吠えることを教えるために、このようなやり方をする場合があります。例えば警察犬のようなワーキングドッグですね。

彼らに*防衛訓練で、禁足(*犯人役を吠えてその場に留めておく訓練)を教える際に、このような訓練方法で”吠えることを教える”場合があります。その後は段々と「合図」で吠えるように訓練しますが、最初は犯人役をジーと見ている時に「リードでちょんちょん」と刺激するのです。

(*防衛訓練とは、FCI国際作業犬試験(IGP)の中の「足跡追求」「服従」「防衛」の一つです。犯人とは言わずヘルパーと呼ばれますが分かりやすいように犯人役としてます)

このように飼い主さんは知らないうちに吠えるトレーニングをしてしまっているのです。

■リードの扱い方

上記のように、犬が何かをジーっと見ている時には、基本的にあなたもそのままジッとして

犬が動くのを待ちましょう。

とはいっても、どうしても動かさないと危険なシーンもあると思います。

そういう時には、ショックをかけないように『リードを優しくぐ〜っとゆっくり引っ張る』『ハーネスや首輪を掴んで、ぐい〜っとゆっくりと移動』させてあげましょう。

余裕があれば、動いた後にトリーツをあげても良いですね。

他犬に吠えてしまった時には、リードでショックをかけないように、ただジッとリード短く持っておきましょう。

吠えている犬に対して、声をかけたりあれやこれやすると、それが刺激となって余計に興奮して吠えてしまいます。(吠える前に対処をしましょう)

他の犬と挨拶させるときは、必ずリードをたるませましょう。

🐾まとめ

散歩中の犬は、大なり小なりストレスにさらされています。

子犬の時から社会化をしっかりしていた犬は、他犬を見てもそれほど気にしませんが

あまり他犬と接する機会がなかった犬は、そういう犬よりも緊張しやすくなります。

相手のボディランゲージの意味が分からなかったり、逆に不適切なボディランゲージを相手に送ったりして相手を混乱させてしまうからですね。

例えば、車の運転に慣れていない時のことを想像してみてください。

おそらく、多少なりとも緊張していると思います。

そして、ボディランゲージが分からない犬というのは、相手が譲ってくれているのにずっと止まっていたり、逆に方向指示器を右に出しながら左に曲がるようなもんです。

その上イライラしてる状態だと、運転中の些細なことでもムッとするでしょう。おまけに助手席の夫が「あーだこーだ」言ってきたら、さらにムカっとしませんか?

いずれにしても、リードでショック(軽くても)を与えることで、より犬の緊張を高め

そのストレスの吐口として、吠える行動を選択させてしまいます。

犬のリードは、私たちや犬の安全を守る大切な道具です。

しかし、それを理解しているのは人間だけです。

犬たちにはリードの概念がなく、相手の犬がリードに繋がれていても安心することありません。犬に安心を与える事ができるのは、飼い主の態度や対応です。

リードの扱い方を間違えると犬を緊張させ、いわゆる問題行動を引き起こしてしまう恐れがあります。

知らないうちに『吠えるトレーニング』をしていないか、今一度確認してみてはいかがでしょうか。

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