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執筆者の写真uotani aki

【犬のしつけ】噛まれた後にできることはない



こんにちは、ドッグビヘイビアリストのゆうさんです。


飼い主さまから相談を受けている中で、必ず聞かれることがあります。

それは「犬が〇〇したらどうしたらいいですか?」という質問です。


〇〇したらの中には、噛んだら、唸ったら、吠えたら、飛びついたら、引っ張ったらなどの言葉が入ります。


そして「やっぱり、叱った方がいいんですか?それとも無視したらいいんでしょうか?

そういうことを気にされている方がたくさんいます。



ちなみにこういう時の私の返答は「できることはありません」です。


というのも、犬が〇〇した後に〇〇するというのは、たいして意味がないからです。

特にその行動を今度して欲しくないと思うのであれば、なおさらです。


ただし、行動のきっかけになっている刺激を取り除くことはできますよ。



とはいえ、行動が起こった以上、犬は何かしらの強化(報酬)を受けています。

報酬が発生しているので、同じ状況になると同じ行動が起こります。


そして大事なのは、その行動を”点”で捉えるのではなくて”線”で捉える必要があるといことです。


例えばあなたの愛犬には「足を噛んでくる」という行動があるとします。

点で捉えると「足に噛み付く」となりますが、これを線で捉えると


【あなたの方に視線を向ける ➡︎ あなたに近づく ➡︎  足に視線を向ける ➡︎ 足を噛もうと口を開ける ➡︎噛む】という具合になります。


「足に噛む」という行動一つにも、その前に犬はたくさんの動作をしています。


そして噛んだ結果によってその行動の頻度が変わります。

□噛んだ結果良いことが起こった(例:遊んでもらえた) ⬅︎ 行動は増える

□噛んだ結果嫌なことがなくなった(例:嫌いな相手が離れる) ⬅︎行動が増える


□噛んだ結果良いことがなくなった(例:好きな人がいなくなる) ⬅︎ 行動が減る

□噛んだ結果嫌なことが起こった(例:不快な音、身体的苦痛が起こる) ⬅︎  行動は減る


もし、褒めることをベースにトレーニングをしたい思うなら、噛まれた後にできることはありません。噛まれた後ではなく「噛む前のどの行動を褒めて伸ばすか?」を考えなければいけないのです。噛まれた後で褒める人はおそらくいないでしょう。


吠えるなども同様です。犬が吠えた後にできることはありません。


そうしないと、噛んだり吠えたりしたら「無視する」とか「叱る」という思考に陥りやすくなります。これではお互いにストレスとなり、関係が悪くなることでしょう。


もし褒める行動が見つからなければ、あなたがして欲しいと思う行動を別に教えてあげましょう。例えば、おすわりや伏せなどが一般的ですね。こういう時こそドッグトレーニングの出番です。



日常生活の中で、犬は様々な行動をしてます。

その中でも吠える・噛む・唸る・飛びつくなどの行動は、特に目立ちます。

そのため、飼い主はこれらの行動ばかりをどうにかしようと考えてしまいます。


一方で、じーっと見る・おすわりしている・部屋の隅で伏せているなどは、目立たないので人間は気がつかないものです。意識していないと難しいと思います。


犬をよく観察すると、私たちがして欲しいと思っている行動を自発的にしていることが多々あります。しかしそれらを無視するから、目立つ行動をするようになってしまうのです。


要するに「犬が〇〇したら無視しましょう」とよく言われますが、そもそも私たちが先に無視してたのが問題だったというわけです


もし、困った行動があったら

「〇〇したらどうする?」を考えるのではなく

「どこか褒めるポイントはないか・・?」と注意深く観察してみることをお勧めします。

一緒に暮らしていれば「今の行動をもっとして欲しい!」と思えることが必ず見つかるはずです。

そこを褒めて伸ばしてみましょう!




























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