イヌをトレーニングしているようで、イヌにトレーニングされている
イヌは、人間と共生している数少ない貴重な動物だ。
当たり前のように街中を歩いているし、見かけない日はないといっても過言ではないね。
彼らは、私たちの身近にいる他のどの動物たちとも違う。
とても社交的で、人間の動きや感情を敏感に察知して、人間の視線や関心を向けさせるのに工夫を凝らす。
こんな事をするのは、イヌだけで、同じ犬科のオオカミやチンパンジーですらしないのだ。
わたしたちは、そんな彼らと日々暮らしている。
「ドッグトレーニング」って言葉があるように、私たちがより暮らしやすいように、世間に迷惑をかけないようにと、彼らを様々な方法でトレーニングしています。
イヌは賢い動物だから、「お座り」や「お手」などは、おそらく誰でも教えられるし
長年連れ添っていると、イヌは先回りして行動するようにもなる。
例えば、リードを持っただけで、イヌは玄関まで走っていき「これから散歩が始まる!」と期待の眼差しをこちらに向けてくる。(そんなことされたら散歩に行くしかないw)
「そんなに嬉しいのかw可愛い奴め〜」と意思疎通できたように感じて嬉しくなる。
毎日、ご飯の時間が近づいてくると、
「ご飯くれ〜!(ワンワン!)」と催促するイヌもいるね。
「ねぇあなた〜、マルちゃんがご飯欲しいって言ってるからあげといて〜」
「そーなのか!?わかったあげとくよ♫」
こんな夫婦の会話が聞こえてきそうですね( ̄▽ ̄)
あれ?
でも、どうしてこの時の「ワンワン!」が「ご飯を欲しがっている」とわかるんだ???
飼い主さんは、この「ワンワン」が「ご飯」を意味しているということを、いったい誰に教わったんだ??
それは
もちろん「イヌ」が教えてくれたわけですよ。
「ご飯やぞ!」ってね♫
飼い主さんが、イヌに「お座りっていうと座るようにトレーニングした」のと同じようにね、イヌも「ワンワン!」って言うことで、飼い主さんが「ご飯を用意するようにトレーニング」したんだよね。
イヌからしたら、トレーニングって言い方が正しいかどうか微妙やけど
とはいえ、散歩のシーンでものご飯のシーンでも
飼い主の行動が変えられてることは明らかやねw
何げない日常のやりとりでも、こういったシーンは多々あるでしょう。
イヌの問題行動っていうのはね
おそらく「イヌが飼い主をトレーニングしすぎた」ってことちゃうかな。
というか、イヌが飼い主をトレーニングする時に使用する方法が問題。
つまり、噛む、唸る、吠える、飛びつくなどを駆使して、こちらの行動を変えようとしてくるって事。
私たちは、オヤツやおもちゃを使ってトレーニングできるけど
イヌは、そんなこと知らんw
持って生まれた行動レパートリーで、なんとかするしかない。
それなら、飼い主の方が先にイヌに「お座り」を教えといてさ
「お座りすること」が飼い主のご褒美になるように思わせとく。
そうしたら、イヌが飼い主をトレーニングする時に、噛むとか吠えるを使うんじゃなくて
「お座りする」っていう方法をしてくれるようになると思うよ。
イヌはロボットじゃないし奴隷でもない。
あなたが、イヌに変えて欲しい行動があるように
イヌにも、あなたに変えて欲しい行動があるのだ。
飼い主は「自分たちが暮らしやすようにイヌをトレーニングする」けど
イヌも、「自分が暮らしやすいように飼い主をトレーニングする」って事を忘れてはいけないね^_^
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