信頼貯金を貯めよう
🐾生まれつきに人に慣れた動物などいない

子犬にしても子猫にしても、ヤギやウシなど他の家畜化された種の子供にしても、
生まれつき人に慣れた動物はいません。
犬は、私たちにとって最も身近な動物です。
たとえ飼っていない人でも、散歩中の犬を見かけることはあるでしょう。
しかし、あまりにも身近な動物すぎて、犬は生まれつき人間が好きだと思っていないでしょうか?
外で見かける、飼い主と楽しそうに歩く犬たち。
ネット動画やテレビでおもしろ映像として映る犬たち。
彼らの表情は、あきらかに人間との関係を楽しんでいるように見えます。
犬が私たち人間と”このような”関係になれるのは、脳の構造が進化したからです。
ダーウィンによると『進化』は
『他の個体よりもうまく生き延びられたものが次の世代をたくさん作ることで、同じ特徴を持つ子孫が増え、種全体が変化する』というものです。
要するに
人懐っこい個体の方がより人間に好まれる。
そのような個体ばかりを選び、繁殖することで、人間に対して警戒心の低い個体が次世代に生まれるというわけである。
しかし、進化だけで人懐っこい犬を完全に作れるわけではありません。
犬の行動と心をかたちづくるのは、遺伝だけではないからです。
成長の過程で経験したことを通じて、独自の行動を身につけていきます。
人懐っこさは、それぞれが生きていく中で身につけなければ得られない性質といえます。
たとえどんなに可愛い仔犬でも、生後すぐに人間に接する機会がないまま育てば、野生動物のようになります。プードルでもパグでも(人間の援助なくして生きていくのは難しいとは思いますが・・・)人間と接する機会がないまま成長すると、近づくことすら難しくなるのです。