『リードの引っ張りぐせ』が治らない理由は〇〇がないから


愛犬の「散歩中の引っ張り」は、多くの飼い主さんが困っている行動の一つです。


特に、力の強いイヌを飼っている方は、倒されたり肩が凝るなど深刻な問題になることもあるでしょう。



「なんとかしたい!」と思って、散歩で引っ張らせないようにするために、

散歩中にイヌが前にでたらリードでグイッっと引っ張って不快感を与える】という方法をされている飼い主さんを多く見かけます。



さらに、そのような方法をドッグトレーナーから教わったという方も多くいます。



しかし、そういう方から「いっこうに引っ張りがなおらないんです・・・」

という相談をされることがあります。



これはいったいどうしてなのでしょうか?



結論を先に言うと

リードの引っ張りがなかなか治らない理由は、『合図』がないからです。





飼い主は、リードを引っ張らないようにイヌに教える時に、合図なしでショックを与える方法を取りがちです。


飼い主から一定の距離を以上を離れると、リードでグイッっと引っ張ります。

イヌが、これを回避するためには、ときおりスピードを緩めてショックがこない範囲から出ないように気をつけなければいけません。


しかし、この方法を使って学習させるのは、イヌにとってかなり難しいことをしています。


イヌは常に、ショックがこない範囲を気にしながら歩かなければならず、

さらにその範囲もよく分かりません。


「いつショックがくるんだ・・」という心理状態の中、果たしてストレスなく気持ちの良い散歩ができるでしょうか。




例えば、あなたが自動車教習所の先生で、愛犬が生徒だと考えてください。

そして、運転の練習をしているシーンを想像してください。


『速度制限を仮に30キロとしておきます。先生の座席にもブレーキペダルがありますので、いつでも停止させることができます。このブレーキペダルが、散歩中のリードです。』





【散歩中にイヌが前にでたらリードでショックを与える方法】というのは

生徒が30キロオーバーで走行したら、あなたは何も言わず急ブレーキを踏んで停止させる(罰)ようなものです。

(この時、生徒は30キロ以上で走行してはいけないと知りません)



この場合、生徒はどのように感じるでしょうか?

ひとまず「なぜ動きを止められたんだ?」と考えることでしょう。



そして、このような仮説をたてるかもしれません。

「あの赤い車を追い抜こうとしたからかな?」

「あの交差点を左に曲がったのがいけなかったか?」



これだと、あなたが伝えようとしたこと(スピードを落とせ)と生徒の考えに違いが生まれてしまいます。


さらに悪いことは、『赤い車』と『急ブレーキ(罰)』を結びつけてしまうことです。

そうなると、赤い車を見た時に「う、ブレーキ踏まれる!」と緊張してしまいますよね。



これをイヌに当てはめると、飼い主さんがリードでショック(罰)を与えた時に、たまたま目に入った『他のイヌ』と『罰』を関連付けて覚えることがあるというわけです。


すると、他のイヌを見ると緊張するイヌになってしまいます。


これでは、まったく飼い主が意図しない学習をさせてしまうことに繋がります。





<イヌにとって合図がある方がわかりやすい>



もし、あなたが【散歩中にイヌが前にでたらリードでショック(罰)を与える方法】を

より効果的に行いたいならば、必ず合図が必要になります。



つまり「散歩中にイヌが前にでてリードが張りそうだな」という時に、警告の合図を出し、その合図の後で、”イヌが不快に感じる程度”にリードをグイッ!と引っ張る(罰)。その方が、イヌにとって分かりやすい学習方法になります。


うまくいない場合は、不快刺激よりも、リードを引っ張ることで得られる報酬(匂い嗅ぎなど)の方が大きいからです。


合図は、ブザーのような音(ピピピ・ブーブー)が一番効果的ですが

もし、なければ「あ〜〜」と一定の声でも大丈夫ですw