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車の中から人に吠えるイヌ ー理由と対処ー

更新日:2021年11月10日

「車の中から通行人(他犬も)に向かって吠えてしまいます・・」


愛犬と一緒にドライブ!車に乗っていつもと違う場所に行くことは、イヌにとって良い刺激となります。愛犬の生活の質も上がり、穏やかで健康的に暮らせることでしょう。


ですが、その車移動の最中に外の人に向かって「キャンキャン!キャンキャン!!」と吠えてしまうイヌも多くいます。


車の中なので、誰に迷惑をかけることもないのですが、飼い主的には少々悩みのたねとなります。


飼い主さんから多くいただく相談事の一つです。

そこで、今回は吠える理由と対処法についてまとめました。参考になれば幸いです。

🐾車の中から吠えるイヌの傾向

車の中から外の人に吠えるイヌには、同じような特徴があります。


それは家の中から外の人を見たときも同じように吠えるです。

その時の吠え方は「キャンキャン!キャンキャン!」と短い吠え声です。

これは「警戒」や「威嚇」で吠えている可能性があります。


イヌにとって家は安全場所です。そしてその周りをうろつく他人(他犬)は、安全を脅かすかもしれない存在です。なので警戒して吠えるのは当然のことです。


とはいえ、そのようなイヌの飼い主さんは「心配性で落ち着きがなくどこか頼りない印象」の方が多い傾向にあります。


要するに、イヌは家に近づく危険を自ら解決しなければいけないと思っているので吠えているのでしょう。


家の中から吠えようが吠えまいが、通行人は去っていきますので

結果的に吠えることで問題が解決すると学習しているのです。



また、普段から飼い主にかまってもらえる時間が少ないイヌは、飼い主の注目を引こうとして吠えることもあります。

通行人を見て吠えたイヌに対して、「こら〇〇ちゃん!だめ」と言ったりすると

【通行人(刺激)➡︎ 吠える(行動)➡︎ 飼い主が声をかける(報酬)】

という学習をしてしまい、繰り返し吠えるようになる可能性もあります。   





🐾なぜ吠える?


車の中から通行人(他犬)に吠える理由は、主に【威嚇】と【注目】です。



■①威嚇

車の中は、イヌにとって逃げ場がない空間です。

何かあった時逃げることが出来ないので、臆病なイヌほど、まず吠えることで相手を遠ざけようとします。

通常、通行人はそのままどこかに行ってしまうので、吠える目的が達成されたことになります。

もし、通行人がどんどんあなたの車に近づいて来ようものなら、このようなイヌはもっと激しく吠えることでしょう。それでもダメなら最終的に車の隅に隠れるはずです。


このようなイヌは、飼い主が無理やり吠えを止めようとすると、暴れだすことが多いです。



■②注目


飼い主と通行人のどちらか(もしくは両方)の注目を引こうとしていると考えられます。

これは、家の中と車の中が同じ状況になっている可能性があります。

飼い主との良質なコミュニケーションが取れていないイヌは、飼い主の叱責でさえご褒美となります。

【通行人(刺激)➡︎ 吠える(行動)➡︎ 飼い主が声をかける(報酬)】

家の中と同様の学習を車の中でもしてしまったということです。(専門用語で般化といいます)


吠えた後、飼い主さんが触ったり声かけしたりすると、すぐに吠えやむイヌは注目されることが目的かもしれませんね


そして、このようなイヌは、飼い主が車の中にいない場合には、通行人を見ても吠えないことが多いです。


また、他人(他犬)と接触したいがために、吠えることで自身の存在をアピールするイヌもいます。非常に社交的なイヌといえますが、このようなイヌはあまり見かけません。





🐾対処方法


①威嚇の場合:クレートを使う



恐怖心や不安から吠えているイヌはクレートやケージ、バリケンネルを使用することをお勧めします。

このようなイヌは、外が見えなければ吠えることはまずありません。

吠えれば吠えるほど学習の蓄積がされていきます。最初は人にだけ吠えていたのが、次第に他犬・バイク・車など色々なものへ派生するようになります。


まずは、吠えない環境設定をしましょう。


この際「ケージを嫌がって入りません・・」という声を聞きますが、嫌がらせたのは飼い主である場合がほとんどです。子イヌの時期に無理やり押しこんだり、長時間入れっぱなしにしていたなどが原因です。


とはいえ、ケージを好きにさせるトレーニングは、何歳からでも比較的容易に学習させることが出来ます。(専門家指導のもとで丁寧にトレーニングを進めることお勧めします)




②注目の場合:トリーツをつかう


飼い主の注目を引くことが目的で吠えている場合は、トリーツを効果的に使いましょう。

吠える以外の行動に注意を向けご褒美(トリーツor声かけ)を与えていきます。


例えば、座席に座っているイヌがあなたの顔をチラッと見てきたら「いいこ」と言ってトリーツを一粒あげましょう。

または、伏せの姿勢をしていたら、同じように「いいこ」と言ってトリーツを前足の間に置いてあげましょう。


繰り返せば、伏せや座って顔を見る頻度が増えてきます。

それに伴って、通行人に吠える頻度は減っていくことでしょう。

なぜなら、伏せの姿勢では外が見えづらいですし、あなたの「顔を見る」と「通行人に向かって吠える」は両立できない行動だからですね。



🐾まとめ


いかがだったでしょうか。

今回は「車の中から通行人(他犬)に向かって吠えるイヌ」を取り上げてみました。


このようなイヌの特徴として、家の中や散歩中でも同じ対象に吠えることが多く、

問題解決の手段として日常的に吠えることを学習しています。


吠える理由としては主に「威嚇・警告」や「注目」です。

その違いによって対処方法も変える必要があります。


車にイヌを乗せる際は、安全性や吠えぐせ予防の観点からもクレートやケンネルに入れておくのがもっとも効果的です。


一方で、愛犬とドライブを楽しみたい!という気持ちもあるかと思います。


吠えぐせがついてしまうと楽しめなくなってしまいますので、初めて車に乗せた時から

トリーツを使ったりして、吠える以外の行動を選択するようにしておきましょう。


*余談ですが、走行中の車の窓を全開にして、イヌが身を乗り出している光景をたまに見かけますがヒヤヒヤします。

何かの拍子でイヌが飛び出してしまう可能性がありますし(知人の犬が猫を見つけて車から飛び出したことがあったそうです。命は助かったようですが・・)目の中に虫が入ってしまうこともあるようなので気をつけましょう。安全第一ですね。


















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